佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション

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2009/08/17 夏美遊② 見どころ・楽しみ満載トルコ旅行写真。トルコ航空より友情と感動の贈物に感謝!

 初めてのトルコは、再び訪れたい見どころ・楽しみ満載の国でした。夏美遊②は、夏期休暇で訪れたトルコ旅行写真をお土産にお楽しみ頂ければ幸いです。皆様は、夏をどうお過ごしですか。

 今回の旅行地域は、【トルコ首都アンカラ】【広大な自然奇岩地帯の世界遺産カッパドキア】【シルクロード・コンヤ】【世界遺産パムッカレ石灰棚・エフィス】【1,200万人超える大都市世界遺産イスタンブール】です。是非、各地の写真をご覧下さい。

 これ程多彩な歴史と文化が融合し、自由を愛し、国を愛する国民はあるのだろうか。しかも、トルコは99%イスラムを信教とする親日国でEU加盟を目指している。初めてのトルコは、アジア・アラブ・ヨーロッパが混合した歴史的・文化的・人種的に多彩な顔をもつ親しみのある人々で一杯でした。その秘密にも少し触れたかもしれない。

 今回の往復飛行は、トルコ航空。今年は、トルコ航空の日本就航20周年に当たり、帰国時に搭乗者全員が記念の贈り物を頂戴した。自宅で袋を開けてみると、真っ赤で立派な贈呈箱の中には、エルダル・ギュベン著『悲劇の軍艦エルトゥ―ルル号』『テヘラン脱出―世紀の救出作戦』2冊の本。早速読んで感動の涙を流しました。何よりも、トルコ航空、トルコ国民が日本との友情を大事にしようと思う心の熱さ・深さに感動し、感謝の気持ちで一杯になりました。

 トルコは、再び訪れてみたい国、大好きな国になりました。

(1)再び訪ねてみたい見どころ・楽しみ満載のトルコ

 トルコは、アッシリアに誕生したヒッタイト帝国、アケメネス朝ペルシャ、ローマ帝国、ビザンチン帝国、セルジューク・トルコ、オスマン・トルコ帝国、そしてトルコ共和国と続く多彩で豊穣な歴史を持つ国である。中央アジアの遊牧民族がアラブ、ヨーロッパと混合し、多彩な表情の男女がすべてトルコ語を話すトルコ人なのである。顔の違いや髪の色では判別できないことが、実際に訪ねてみて納得した。

1.【トルコ首都アンカラ】

アンカラの街の風景 アンカラ城のレストラン
アンカラの街の風景 ・ アンカラ城のレストラン

写真①アナトリア文明博物館 写真②アタチュルク廟 写真③塩湖
写真①アナトリア文明博物館 写真②アタチュルク廟 写真③塩湖

◇<写真①8,000年前の遺跡展示するアナトリア文明博物館>
 紀元前6世紀頃、すなわち今から約8,000年前のアナトリア地域の母神像、女神像、土器、壁画、印章、短剣等。旧石器から新石器・銅石器時代の博物館は世界屈指で貴重である。その後の青銅器時代、アッシリア時代、ヒッタイト帝国時代の出土品も多く展示されている。

◇<写真②トルコ共和国の父アタチュルク廟>
トルコ共和国の父ムスタファ・ケマル・アタチュルクの霊廟と博物館がある。初代大統領となったアタチュルクは1923年の共和国誕生と同時にアンカラを首都とした。アタチュルクは、イスラム国家であるトルコに、政教分離、婦人参政権、一夫一婦制、アルファベット文字使用等西欧との共存を国是とした。ほとんどの女性はアタチュルクを慕っているという。

◇<写真③白とピンク色に見える広大な塩湖トゥズ湖>
 死海に次ぐ32%塩分の塩湖トゥズ湖は、白い塩の上を中央に向かって歩いて行けた。初めての体験である。バスの窓から夕暮れにピンク色の塩湖も見えた。真っ赤なエビの一種が生息している影響という。

2.【広大な自然奇岩地帯の世界遺産カッパドキア】

写真④カッパドキア 写真④カッパドキア 写真④カッパドキア
写真④カッパドキア

写真⑤暗闇の教会 写真⑥地下都市 写真⑦伸びるアイスクリーム
写真⑤暗闇の教会  写真⑥地下都市 写真⑦伸びるアイスクリーム
 
◇<写真④ギョレメの谷の大パノラマ>
カッパドキア奇岩の数々(ラクダ岩、ナポレオンの帽子岩、きのこ岩)の絶景に魅了される。数百万年前におこったエルジェス山とハサン山の大噴火による火山灰が積もり、雨・風等の自然の力で奇岩群が形成された。広大な自然が織りなす造形は不思議で美しい。世界遺産カッパドキアは、トルコ景観最大の見どころである。

◇<写真⑤ギョレメ野外博物館・暗闇の教会>
 ギョレメ谷には30以上の岩窟教会がある。保存状態のよいカランルク・キリセ(暗闇の教会)には、キリスト像、鮮やかなフレスコ画(十字架刑、ユダの裏切り、洗礼、最後の晩餐など)が残っている。

◇<写真⑥腰をかがめて歩いたカイマクル地下都市>
 蜂の巣のように地下に延びる地下都市。井戸、食料庫、厨房、寝室、教室、礼拝堂等があり、大規模な共同生活があったことがわかる。カイマクルは2万人が暮らしていたという。敵の侵入防止用に通路は狭く、私は低く腰をかがめて歩き続けた。

◇<写真⑦伸びるトルコアイスクリーム>
 アイスクリームが伸びる、伸びる。バニラ風味のトルコアイスクリーム(ドンドウルマ)は美味しい。伸びるアイスクリームの秘密は、ランの根を使ったサーレップの粉らしい。

3.【シルクロード・コンヤ】

写真⑧シルクロードの隊商宿 写真⑨メヴラーナ博物館 写真⑨メヴラーナ博物館
写真⑧シルクロードの隊商宿 写真⑨メヴラーナ博物館

◇<写真⑧シルクロードの隊商宿ケルヴァンサライ>
 シルクロードをバスで走るとスルタン・ケルバンサライの建物。隊商宿で、ラクダをつなぐ場所、宿泊所、食堂などがある。中央アナトリアが栄えた時代の隊商を思い浮かべる。

◇<写真⑨独特のイスラム神秘主義のメヴラーナ博物館>
 コンヤは、1,077年セルジューク・トルコの首都となった。コンヤが最も繁栄したのは13世紀。旋舞教団として知られるイスラム神秘主義の一派、メヴラーナ教団創始者の霊廟が、今は博物館として公開されている。

4.【世界遺産パムッカレ石灰棚・エフィス】

写真⑩世界遺産パムッカレ石灰棚 写真⑩世界遺産パムッカレ石灰棚 写真⑩世界遺産パムッカレ石灰棚
写真⑩世界遺産パムッカレ石灰棚

写真⑪エフィス遺跡 写真⑪エフィス遺跡 写真⑪エフィス遺跡
写真⑪エフィス遺跡

写真⑪考古学博物館 写真⑪考古学博物館
考古学博物館

◇<写真⑩世界遺産パムッカレの石灰棚を靴脱いで歩く>
パムッカレは、トルコ語で「錦の城」という意味のトルコ有数の温泉保養地である。珍しい石灰棚は世界遺産である。靴を脱いで、ズボンを膝までまくり、温泉水の流れる段々畑の石灰棚を歩いて遊ぶ。観光客は、全員笑顔が弾んでいる。ちょっと高台からは、白とブルーのコントラスト風景が堪能できる。立ち去りたくないという感情が湧く。「また、来たい」と、異口同音に皆が声をそろえる場所である。

◇<写真⑪ローマ時代の広大なエフィス遺跡・考古学博物館>
 トルコには、ギリシャ・ローマ時代の古代遺跡が多くある。エフィスもローマ古代都市のひとつである。エフィス考古学博物館、広大なローマ遺跡(大劇場、音楽堂オデオン、集会所アゴラ、ケルスス図書館、公衆トイレ、ハドリアヌス神殿等)、アルテミス神殿跡を歩く。

5.【1,200万人超える大都市世界遺産イスタンブール】

 日本ではイスタンブールと呼称するが、日本以外はイスタンブル(ISTANBULL)というらしい。私も中学校時代からイスタンブールと覚えていた。理由は不詳である。何しろ、東京より人口が多いという。ヨーロッパとアジアの架け橋である。道の隙間がなくなる程多くの車が走っていた。イスタンブールは、ボスポラス海峡を挟んでアジア側とヨーロッパ側があり、橋でつながっている。ヨーロッパ側は、金角湾を挟んで旧市街と新市街がある。旧市街を中心に世界遺産イスランブール歴史地区がある。

写真⑫イスラム寺院ブルーモスク 写真⑫イスラム寺院ブルーモスク 写真⑬アヤソフィア博物館
写真⑫イスラム寺院ブルーモスク 写真⑬アヤソフィア博物館

写真⑭スルタンの居城トプカプ宮殿 写真⑮ドルマバフチェ宮殿
写真⑭スルタンの居城トプカプ宮殿 写真⑮ドルマバフチェ宮殿

写真⑯地下宮殿(ローマ時代の貯水池) 写真⑯地下宮殿(ローマ時代の貯水池)
写真⑯地下宮殿(ローマ時代の貯水池) 

写真⑰ボスポラス海峡クルーズ 写真⑰ボスポラス海峡クルーズ 写真⑰ボスポラス海峡クルーズ
写真⑰ボスポラス海峡クルーズ

写真⑱色っぽいベリーダンス 写真⑲グランドバザール 写真⑳リッツ・カールトンホテル
写真⑱色っぽいベリーダンス 写真⑲グランドバザール 写真⑳リッツ・カールトンホテル

◇<写真⑫トルコを代表するイスラム寺院ブルーモスク(スルタンアフメット・ジャーミー)>
スルタンアフメット・ジャーミーは、ブルーモスクともいわれる。ヨーロッパ側の旧市街にある。トルコのジャーミーは丸天井とミナーレ(尖塔)が特徴。鉛筆型の6本のミナーレ、高さ43メートル、直径27.5メートルの大ドーム、4つの副ドーム、30の小ドームをもつ、オスマン朝建築の傑作。今も、信者が集う神聖な場である。

◇<写真⑬ギリシャ正教の聖堂だったがイスラム寺院となったアヤソフィア博物館>
 直径約30メートル、高さ54メートルの巨大ドームが中央にそびえ立つビザンチン建築の大聖堂。
ローマ時代に建築され、ビザンチン帝国時代はギリシャ正教の大本山。オスマン帝国時代にジャーミーに変えられ、モザイク画も漆喰で塗りつぶされたが、今は復元され博物館となっている。

◇<写真⑭スルタンの居城トプカプ宮殿>
 15世紀にイスタンブールを制服したメフメット2世が建設し、1839年にアブドゥル・メジト1世がドルマバフチェ宮殿に移るまで歴代のスルタンの居城であった。第4庭園の奥からはボスポラス海峡の眺望がすばらしく、数枚写真を撮った。

◇<写真⑮ドルマバフチェ宮殿>
 西洋建築の宮殿。オスマン帝国末期のスルタンの居城である。ケマル・アタチュルクが大統領官邸として使用したが、執務中この宮殿で亡くなった。儀式の間の高さ36メートルのドームと4.5トンのシャンデリアは圧巻。正門前に立つ衛兵と写真撮影した。

◇<写真⑯地下宮殿(ローマ時代の貯水池)>
 ローマ帝国時代に造られた大地下貯水池に驚く。内部は装飾された約360本の柱で支える。メドゥーサの顔を彫った柱の写真を撮った。イスラムには、貯水の習慣がなく使用されなかったという。

◇<写真⑰ボスポラス海峡クルーズ>
 アジア側とヨーロッパ側を流れるボスポラス海峡をゆったり船で廻る。快晴の青空と海の青。黒海の入り口が見える。ツアー貸し切りクルーズは、のんびりできてすばらしかった。

◇<写真⑱色っぽいベリーダンスショー>
 弦楽器や打楽器の奏でる音楽に合わせ、美女が悩ましげに体をくねらせて踊るベリーダンス。エジプト古来の踊りにトルコのハーレムの匂いを添えたものらしい。世界一のベリーダンサーが踊るラッキーな夜に乾杯。ヨーロッパと日本の女性観光客が多い。

◇<写真⑲イスタンブールのグランドバザールショッピング>
 4千軒以上の店が縦横に並ぶイスタンブール最大のマーケットである。金銀細工はじめ、宝石、トルコ絨毯、皮革製品、日用品など溢れている。価格交渉しながら、楽しく時間を過ごせる。

◇<写真⑳リッツ・カールトンホテル2泊は嬉しい>
 旅の最後イスタンブールのホテルは、新市街地区のリッツ・カールトンホテル2泊。朝食は、味噌汁・漬け物やトルコ料理以外も豊富にあり、そろそろ日本が恋しくなりつつある日本人にとっては嬉しいサービスであった。

(2)トルコ航空より友情と感動の贈り物

トルコ航空より贈られた書籍
 成田-イスタンブール間は、12時間30分の飛行である。今回の飛行は、往復トルコ航空であった。今年は、トルコ航空の日本就航20周年に当たり、帰国の搭乗者全員に記念品が贈られました。真っ赤で立派な贈呈箱の中には、エルダル・ギュベン著『悲劇の軍艦エルトゥ―ルル号』『テヘラン脱出―世紀の救出作戦』2冊の本が入っていました。

 イラン・イラク戦争中、テヘランの日本人は欧米の飛行機に乗せてもらえず、日本の航空会社も飛ぶ決断をせず孤立し切迫した状況下にあった。トルコ首相の指示に応え、トルコ航空がミサイル攻撃の最中にあるテヘランに特別便を飛ばし日本人215人を無事救出した作戦を描いたエルダル・ギュベン『テヘラン脱出―世紀の救出作戦』に感動し、涙を流しながら読みました。日本人は決して忘れてはいけない「信念・勇気に満ちたトルコ国民の無償の友情」である。

 2004年NHK製作のドキメンタリーで知った小泉総理大臣は、救援指示を出した当時のオゼル首相はじめ、救援機の乗務員、救出劇に関わった全ての人々に日本政府からの功労勲章を授与した。または、2006年に実現したトルコ訪問の際に、救援機のパイロットである「空の英雄」オズデミル氏に対して、日本国民を代表して感謝の楯を手渡しました。

 エルダル・ギュベン氏は、日ト友好の出発点とされるエルトゥ―ルル号の悲劇を、トルコ将校と日本人女性の悲哀の物語を交えて『悲劇の軍艦エルトゥ―ルル号』という小説に書いた。トルコは、遭難したトルコ海軍将兵を懸命に救助し、看護、食料を与えた和歌山県栗本町民の英雄的行為を子供たちの教科書に載せ、国民的に日本に感謝の意を表したといわれる。

 メルスィンは地中海側第1の港町。そのアタテュルク公園には、オスマン帝国海軍遭難慰霊碑がある。和歌山県栗本にも同様の碑があり、毎年慰霊祭を行っている。1996年には両国の友好を記念して栗本通りKushimoto Sok. という名の通りができたという。

 友情とは育み続けることであることを無言で教えられた出来事である。トルコ航空の永遠の繁栄と友情を祈ります。

(3)トルコ人のガイドILKERさん、バス運転手MURATさん、そして旅朋に感謝!

トルコ人のガイドILKERさん(右)、バス運転手MURATさん(左)
 トルコ6日間連続してお世話になった現地ガイドのイルケル(ILKER)さん(写真右)、バス運転手ムラット(MURAT)さん(写真左)には特別感謝します。

 トルコの都市間交通は車である。一般道は時速90キロ制限の高速移動である。観光は当然バスで一日数百キロ走ることもある。我々の安全と快適な旅を守ったのは、イケメンドライバーのムラットさんである。別れの際には、当然女性たちの写真撮影と握手が集中した。

 独学で日本語を学び、広島県に滞在したこともあるガイドのイルケルさん。トルコのことを日本人に知らせたくてガイドになったという強い思いが伝わってくる。トルコと日本を両方知っており、我々日本人に的確な素晴らしい案内、助言をしてくれました。日本のガイドブックには書かれていないトルコの事実、情報、考え方を理解することができました。

 同じツアーの仲間20名と出会った。皆旅朋(たびとも)である。助け合い、支え合い、会話を楽しみ、情報交換をし合った。短期間であったが、旅強者揃いの素敵な旅朋に深く感謝します。

皆さん、また会いましょう!
以上

(参考文献)
1.エルダル・ギュベン『悲劇の軍艦エルトゥ―ルル号』(トルコ航空)
2.エルダル・ギュベン『テヘラン脱出―世紀の救出作戦』(トルコ航空)
3.「地球の歩き方」編集室『地球の歩き方E03 トルコ~イスタンブールとトルコの大地』(ダイヤモンド・ビッグ社 2009年3月改訂20版)
4.『FRIEND TOUR 61 トルコ』(阪神航空)
5.アナトリア文明博物館『アナトリア文明博物館』
6.オメル・デミル『カッパドキア~文明発祥の地』
7.Duru Basim 『ドルマバチェ宮殿』

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