佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション

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2011/12/05 2011年師走、未来に向かって/石巻:情報通信シンポ 仙台:光のページェント

12月3日(土)、宮城県沖大地震による津波で壊滅的被害を出した石巻市を訪ねました。幼少時、亡き父に連れられて夏の花火大会を見に行った記憶の地、石巻。東北大学や電子情報通信学会その他多くの方々の協力で開催された「創造的復興における情報通信の役割」シンポジウムに参加しました。

石巻からの帰途、短時間ですが仙台光のページェントを観ました。若いカップル、家族連れ、観光客などで大賑わい。定禅寺通りの160本のケアキ並木は、明日への希望を願う46万個の温かい光の粒に包まれていました。12月31日まで点灯しますので、出張、観光等で是非訪ねてほしいと願っています。

(1)現地から未来に向かって 石巻:「創造的復興における情報通信の役割」シンポジウム

【野蒜(のびる)地区のNTT局舎視察】
参考資料 参考資料
JR仙石線野蒜駅の近くでは、報道されたことですが、依然として列車が線路の上に止まったままで、この地域は路線復旧が終わっていません。地震と津波の衝撃が甦ります。

その海岸附近にあるNTT野蒜通信局舎を視察しました。(写真)酷い破壊状況に驚きました。小学校を仮局舎に運用しているそうです。

NTT東日本東北復興推進室の方の現地説明によると、東北地区局舎の380ケ所が被害を受けて、機能停止した。その20%が津波、80%が停電によるものであったとのこと。

【日和山から見た石巻市街全景】
参考資料
高台にある日和山までバスで移動し、石巻市街全景を見ました。(写真)雨のため、ぼやけていますが、肉眼から見る石巻市街は一帯が津波で破壊されていました。参加者の誰も言葉がありません。

【会場 石巻工業高校:「創造的復興における情報通信の役割」シンポ】
参考資料 参考資料
「創造的復興における情報通信の役割」シンポジウムは、石巻工業高校を会場に開催されました。被災地高校生支援事業と一体で運営され、全国から約130名が出席しました。三重県からボランティアで来ていた高校生、現地の高校生も高校生同士の相互討論で交流し、シンポ学習にも参加しました。

主催 東北大学電気・情報系(情報知能システム総合学科)、東北大学電気通信研究所、電子情報通信学会HCG所属第3種研究会など。
共催 電子情報通信学会東京支部、同東北支部、情報処理学会教育委員会など
後援 総務省東北総合通信局、宮城県教育委員会など

「東北大学電気・情報系における創造的復興活動」発表を中心に一部紹介します。

東北大学電気通信機構 安達文幸教授は、災害時に耐えると思われた無線ネットワークが途絶えたことを大変無念として、その5つの原因を述べました。
① 災害時大量トラフィックへの通信規制
② 無線チャネルの不足
③ 通信ケーブルの切断(携帯も、基幹ネットワークは有線ネットワーク中心であった)
④ 基地局電源喪失、バッテリー時間不足
⑤ 携帯電話の電源時間限界

そして、「壊れない、安全・安心な情報通信ネットワーク」による前向きな復興に向けて3つの研究・提言を紹介しました。
① 多層化のネットワークを構築する。
② 気象センサーネットワーク構築等によって農業・漁業の近代化に貢献する。
③ 津波センサーネットワーク構築等によって、津波予知や避難支援等をする。

東北大学サイバーサイエンスセンター・医工学研究科・工学研究科 吉澤誠教授は、「遠隔医療システムによる被災地救済と新しい医療のかたち」を紹介しました。

“医療カバン”コンセプトで、遠隔診断装置の進化が進んでおり、衛星通信ネットワークの拠点確保ができれば、災害時の診断に貢献できる。

また、看護師、医療技師や患者本人の協力によって、通常時にも医者のいない地域での初期診断支援、慢性疾患の継続評価等に役立つと期待されるが、機器の一層の小型化、軽量化や医療制度の改革の必要性を述べられました。

東北大学は、「東北メディカル・メガバンク」構想も掲げています。(11/28日経)

医工学連携が、医療の進化と共に、医療産業形成に繋がる重要な取り組みに発展してほしいと感じた次第です。

(2)希望の光 仙台:光のページェント

参考資料
仙台の冬の風物詩「2011SENDAI光のページェント」が2日より、仙台市定禅寺通りで始まりました。ページェントは12月31日まで点灯します。点灯時間は午後5時半から10時です。

3日(土)、石巻からの帰途、短時間ですが仙台光のページェントを観ました。若いカップル、家族連れ、観光客など沿道は観客で賑わっていました。定禅寺通りの160本のケアキ並木は、明日への希望を願う46万個の温かい光の粒に包まれ、私の人生で初めての貴重な体験となりました。

当初、開催が危惧されましたが、全国からの支援が寄せられ、多くの絆の証しの光となった。

東京・表参道のイルミネーション実行委は、発光ダイオード(LED)電球6万個提供した。
大館シャイニングストリート実行委は、電球4.2万個貸し出した。
ひろしまドリミネーションは、折り鶴などの電極を提供した。

12月31日まで点灯しますので、出張、観光等で是非多くの方に訪ねてほしいと願っています。

(参考文献)
1.日本経済新聞2011年11月28日号
2.河北新報 2011年12月3日号

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thumbnail_sasaki佐々木 昭美(ささき あきよし)

取締役会長 総合研究所所長

経営コンサルタント(経営改善、事業開発、ビジネスモデル、 人事戦略、IPO、M&A、社外取締役)

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