コラム「ミニ講座」

2013/12/01　「ビジネスモデル・ジェネレーション」

こんにちは。高木 仁（たかぎ ひとし）です。

11/26に「事業リーダー実践塾 演習編 ビジネスモデル設計演習」の1回目（全２回）を行ないました。おかげ様で定員の1.5倍の方々にご参加いただき、2時間30分という限られた時間でしたが、皆様には演習にも取り組んでいただきました。

これまで３回のコラムではフランチャイズについてお伝えしてきましたが、今回は、このセミナーでお伝えした「ビジネスモデル・ジェネレーション（キャンバス）」についてご紹介したいと思います。

■世界的ヒット

これまでは、ビジネスモデルの特徴（どの様に儲けているのか）を捉えることは難しいことでした。そのような中、様々なビジネスモデルの特徴を「ビジネスモデル・キャンバス」というフレームワークにまとめることで、実践に即した分析メソッドが誕生しました。これをまとめた書籍が「ビジネスモデル・ジェネレーション」（翔泳社刊）です。書籍は世界22カ国で翻訳され、すでに200万部を突破するなど、ビジネス書としては空前のベスセラーとして大きな注目を集めています。

この書籍の誕生もユニークでした。５名のメンバーを代表とし、世界45カ国から470人以上のメンバーがソーシャルメディアによるオンラインコミュニティを結成し、最終的に共同で出版に至ったのです。

■ビジネスモデル・キャンバス

この中で重要なツールとして登場するのがビジネスモデル・キャンバスです。

ビジネスモデルの特徴を表現するため、その全体像を９つのブロックに分けて記述していきます。キャンバス全体を見渡すと、各ブロックが相互に関係し合いビジネスが成り立っていることがわかります。一番下にある「コスト構造」と「収益の流れ」はビジネスの土台となるものです。キャンバスの右半分は、顧客が求めるニーズに合致する顧客価値を、顧客との関係を構築・維持しながら届けることで収益が入ってくることを表しています。左半分は、リソースや主要活動、パートナーとの連携などによってコストが発生する様子が表されます。

顧客セグメント｜企業が関わる・関わろうとする顧客は誰か？どのセグメントか？

価値提案｜特定の顧客セグメントに向けて、価値を生み出す製品・サービスは何か？

チャネル｜顧客セグメントと、どのようにコミュニケーションし価値を届けるのか？

顧客との関係｜特定の顧客セグメントに対して、どのような種類の関係を結ぶのか？

収益の流れ｜顧客セグメントから生み出す現金は、どのように流れるのか？

リソース｜顧客価値を提供するために必要な資産は何か？

主要活動｜顧客価値を提供するために必ず行わなければならない重要な活動は何か？

パートナー｜主要活動を行うため・足りないリソースを補うための主要なパートナーは誰か？

コスト構造｜主要活動を行うため・リソースを維持するために発生するコストは何か？

（出典）http://www.businessmodelgeneration.com

■様々な場面で活用できる

私は、このツールをコンサルティングの現場で活用しています。初めて訪問した企業様のビジネスの全体像をつかむ時、その企業様の将来像を考える時、新規事業にとり組む場合のモデリングツールにと。お客様と会話をする上で非常に伝わりやすく、お互いの認識を合わせるのに役立ちます。皆様にも、ぜひマスターしていただきたいツールです。

「事業リーダー実践塾 演習編 ビジネスモデル設計演習」の２回目は12月10日に実施予定です。また皆さんにお会いできるのが楽しみです。

このセミナーは今後も続けていきたいと思いますので、また募集したときには是非ともご参加ください。最後は宣伝でした（笑）

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高木 仁（たかぎ ひとし）

コンサルタント（IT企業 企画提案力強化・人材育成、フランチャイズ本部構築）

私は、フランチャイズコンサルを専門領域の一つにしており、フランチャイズ本部の構築や本部機能の強化などの支援をしています。このコラムでは、フランチャイズビジネスの情報や、フランチャイズ事業化を検討中の皆様に役立つ情報を中心に発信していきます。

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