佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション

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2011/08/08 夏休みに「おすすめの本20冊<ツイッター風140文字コメント付き>」

日本はお盆を中心に夏休みピークを迎えます。普段仕事に忙しい皆様でもきっと本を読む時間のとれる季節の一つですね。忙中閑ありとは、言葉の通り忙しい中にも休む暇はあるはずだという意味と、忙しいだけで過ごしていると人間は衰えるので心の余裕をもつことが大事だという解釈もあるそうです。

昨年好評だった「おすすめの本<ツイッター風140文字コメント付き> 」企画の夏休み編をBIPWebサイト編集スタッフと一緒になって考えました。

読書が好きな私は、ブックガイド・新聞・雑紙書評はとても大切にして役立てています。そして、本屋で手にとってまず「はじめに」「あとがき」「目次」を見ることにしています。

仕事柄、また趣味で2011年前半に読んだ本の中から「おすすめの本20冊」を紹介します。小説や学術分野は省略。今年は、東日本大震災、日本美術、日本人論に関する本を追加しました。各本は、「ツイッター」形式を真似て140文字以内のコメントを書きました。レストランをインターネットで探す時のお客様コメント、すなわち口コミと思って気軽にご活用頂ければ幸いです。

お身体を大切にして、ご家族揃って楽しい夏休みをお過ごし下さい。
参考資料

1.佐々木則夫『なでしこ力 さあ、一緒に世界一になろう!』

(講談社 2011年1月 第1刷 定価 本体1200円+税別)

世界一に挑んだサッカー日本女子! 女子Wカップ世界一を実現した佐々木監督は、1月に「さあ、一緒に世界一になろう!」と呼びかけていました。小が大に勝つ「なでしこ力」はどうして生まれたのか。強さの秘密が明らかに。あの笑顔の監督が、女性が100%の力を発揮したくなる組織を独白する。

2.監修 川口淳一郎、編者「はやぶさ」プロジェクトチーム『小惑星探査機「はやぶさ」の超技術-プロジェクト立ち上げから帰還までの全記録』

(講談社ブルーバックス 2011年3月 第1冊 定価 本体1140円+税別)

世界初に挑んだ日本人チーム! 7年と35日の旅で、小惑星イトカワへ世界初めての到達と帰還。世界始めての物質回収。決して「奇跡」や「運」でない。プロジェクト関係者13名がはじめて明かす超技術の連続展開を知り、驚き、拍手を贈りました。「はやぶさ」後の日本の展望も語っています。

・BIエッセイ2011/01/17 「本当に凄い「空と宇宙展」!世界初小惑星探査機「はやぶさ」、世界初小型ソーラー電力セイル実証機「イカロス」を訪ねました!」

3.糸川英夫『新装版 逆転の発想 天才だけが辿り着いた「成功法則」』

(プレジデント社 2011年7月 第1刷 定価 本体1429円+税別)

1974年発刊伝説のベストセラーが待望の復刊。茂木健一郎氏が冒頭「組織の“へそ”をつかむ」寄稿。「はやぶさ」探査先小惑星「イトカワ」は、ロケット博士糸川英夫氏の名前に由来する。糸川先生は組織工学研究所を設立し、組織論の優れた先覚者でもあった。現代に生きる本質を見抜く慧眼常備を。

4.坂村健『不完全な時代-科学と感情の間で』

(角川ONEテーマ21新書 2011年7月 初版 定価 本体740円)

日本発TRONを世界的OSに広げた坂村健東京大学大学院情報学環教授。現在、TRONはデジカメや携帯電話の電波制御、プリンター、自動車のエンジン制御コンピュータとして世界で幅広く普及。地震、津波、原発、電力、円高、政府等の「複合連鎖危機」の解決を迫られる日本人の大人の態度とは!

・BIエッセイ2011/08/01 「災後、大人の流儀探究-理性と感性の間で人間はどうあるべきか?! -坂村健『不完全な時代-科学と感情の間で』を読んで-」

5.NHKサイエンスZERO取材班『東日本大震災を解き明かす』

(NHK出版 2011年6月 定価 本体1050円+税別)

「観測に基づく地震学」が謎の解明に当たる。地震、津波による未曾有の東日本大震災。マグニチュードが0.2大きいと地震のエネルギーは2倍大きくなるという。今回の東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード7.3の兵庫県南部地震の360倍の地震でした。また、何故巨大な津波が発生したのか?

6.KHB東日本放送『東北ビジネス最前線3 復興する東北の有用性が日本の力に』

(東日本放送 2011年5月 定価 本体2100円+税別)

東日本放送が2010年6月から2011年4月まで放映したパネル討論をまとめた本。東北大学工学部キャンパスの大学生協書店で見つけました。「環境・エネルギー基地」「食糧供給基地」「新たな産業集積基地」。東北発展の道は3つあると述べています。故郷東北での自立的議論を発見し嬉しかった。

7.『美術手帖-生誕100年記念特集 岡本太郎』

(美術出版社 2011年3月号 定価 本体1524円+税別)

ピカソに出会い、“ピカソを越える”と公言した日本男子岡本太郎の美術と言葉総覧。「きれい」な芸術との対決(対極主義)。「わび・さび」との対決(日本再発見)-“縄文土器の美”で美術史変革。「人類の進歩と調和」との対決(大阪万博)-<<太陽の塔>>で人類を複眼で見よと”原始的なものを対置した。

・BIエッセイ2011/04/11 「生涯絶対に忘れられない『生誕100年 岡本太郎展』」

8.尾崎正明監修・鶴見香織著『もっと知りたい 東山魁夷 生涯と作品』

(東京美術 2008年3月 初版 定価 本体1600円+税別)

山種美術館『美しき日本の風景』で東山魁夷(かいい)など有名な日本画家達の美しい日本の風景画を鑑賞し、すっかり魅了されました。何よりも、近代日本画のすばらしさに目を開かされました。東山魁夷の京洛四季の連作は、『源氏物語』や『枕草子』など古典文学への深い理解が背景にあったという。

・BIエッセイ2011/07/04 「日本画に魅了されました。必見!山種美術館『美しき日本の風景-川合玉堂・奥田元宋・東山魁夷』」

9.佐々木俊尚『キュレーションの時代-「つながり」の情報革命が始まる』

(ちくま新書 2011年2月 定価 本体945円)

現代必読書。私も佐々木俊尚氏Twitterは毎日チェック。ツイッター、フェイスブックなど、人の「つながり」をオンライン上で実現するソーシャルメデア論第一人者。「コンテンツが王だった時代は終わった。いまやキュレーションが王だ」。情報の価値を180度転回させる画期的パラダイム転換を示唆。

・BIエッセイ2011/03/22 「故郷宮城を思い、ツイッターで昼夜災害救援情報を発信!―「キュレーションの時代」を実体験した1週間―」

10.猪瀬直樹『言葉の力――「作家の視点」で国を作る』

(中公新書ラクレ 2011年6月 定価 本体777円)

国際的言語力に挑む好著。「活字離れ」に抗し、東京都が国際レベルの「言語力向上研修」に挑戦しているのを知り感動しました。グローバル基準の言語技術、俳句・短歌、ツイッター等のソーシャルメデアを検証。貞観地震以来千年に一度の震災による国難に対して向き合う言葉の構築を問うています。

・BIエッセイ2011/06/13 「国難だからこそ「言葉の力」を」

11.伊集院 静『大人の流儀』

(講談社 2011年3月 第一刷 定価 本体933円+税別)

ベストセラー。「本物の大人」になりたいあなたに捧げる一冊。帯のタイトルは嘘でない。妻であった夏目雅子さんを初めて語った短篇「愛する人との別れ~妻・夏目雅子と暮らした日々」も掲載。私が仙台在住の作家 伊集院静氏と出会ったのは、JR東日本発行の車内月刊誌『トランヴェール』でした。

・BIエッセイ2011/04/18 「宮城県仙台在住作家 伊集院 静【新幹線人間塾】」

12.見城徹・藤田晋『憂鬱でなければ仕事じゃない』

(講談社 2011年6月 第1刷 定価 本体1300円+税別)

ビジネスマンの聖書が誕生した?!幻冬舎見城社長、サイバーエージント藤田社長の対談。仕事ができるとはこういうことかと改めて知る絶好の書。私は、村上龍『無趣味のすすめ』以来の仕事論だと思います。①人としての基本②自分を鍛える③人心を掴む④人を動かす⑤勝ちに行く⑥成功への動機付け。

・BIエッセイ2009/04/27「 GW1日は読書。村上龍『無趣味のすすめ』の挑発的タイトルの真意は?」

13.西原理恵子『この世でいちばん大事な「カネ」の話』

(角川文庫 2011年6月 初版 定価 本体552年+税別)

誤解されるタイトルですが、仕事で「カネ」を稼ぐことの大切さを語る本です。何故、この本を取り上げるのか?仕事をすること、「カネ」を稼ぐことが簡単ではないことを理解していない方、そのくせ努力も必死でしていない方を多く見聞きするからです。社会のせいではなく、自分の課題であるのに。

14.大竹文雄『競争と公平感』

(中公新書 2010年3月 定価 本体780円(税別)

神経経済学、行動経済学の進歩を反映した好著。働くことに関連する事象や政策が、意外と合理的でないことが多いにも拘わらず常識と思っている不思議を解明しています。公正と競争のコラム集ともいえます。資本主義国で競争を最も嫌う日本人。市場のメリットを生かし豊かな社会築くヒントを探る。

15.山田吉彦『日本は世界4位の海洋大国』

(講談社+α新書 2010年10月 第1刷 定価 838円+税別)

山田吉彦氏(現東海大学教授)の視点は鋭い。日本は海水体積単位でみると世界第4位の海洋国家で、中国の5倍の海を有する。アメリカが第1位、オーストラリアが第2位、キリバス(太平洋上の島国)が第3位、日本が第4位、第5位がインドネシアである。日本の海は、膨大な鉱物資源、水産資源、エネルギーの宝庫であることを分析し、争いもなく広大な陸地をもつ大国と太刀打ちができると語る。

・BIエッセイ2011/01/04 「2011年新春にあたり “新サムライ 複眼二刀流で 未来拓く”」

16.内田樹『日本辺境論』

(新潮新書 2009年11月 定価 本体740円+税別)

新書大賞2010第1位。日本人とはなにものか?についての大風呂敷が必要だ。著者自身が創見ではなく先賢の集大成と語る。丸山真男から「辺境人の性格論」、澤庵禅師から「辺境人の時間論」、川島武宜から「日本人の法意識」、養老孟司先生から「辺境人の言語論」を継承。日本人が自省する教材。

17.大前研一『お金の流れが変わった-新興国が動かす世界経済の新ルール』

(PHP研究所 2011年1月 第一版第一刷 定価 本体724円+税別)

お金の流れが変わった!「ホームレスマネー」が「BRICS」だけでなく「VITAMIN」へ。メディアがあまり伝えない21世紀世界経済の最前線がわかります。また、日本経済への率直な見解と日本の大発展戦略も提案しています。経済が何もわかっていない民主党――「政権交代は誤りだった!」

・BIエッセイ2011/02/07 「政治経済書を読む-第1回―経済と情報通信のグローバル化20年。大前研一『お金の流れが変わった』」

18.竹中平蔵・池田信夫・鈴木亘・土居丈朗『日本経済「余命3年」 <徹底討論>財政危機をどう乗り越えるか』

(PHP研究所 2010年12月 第1版第1刷 )

私たち納税者にとって、論点整理した必読の一冊。正しい経済財政政策で日本は甦るという。池田信夫上武大学教授が司会、財政学の専門家である土居丈朗慶應大学教授と社会保障の専門家である鈴木亘学習院大学教授、経済学者で元経済財政担当大臣である竹中平蔵慶應大学教授が財政危機を縦横に議論。

・BIエッセイ2011/02/21「 政治経済書を読む-第2回-私たち納税者、必読の一冊!経済学者4名が経済財政を縦横に語る『日本経済「余命3年」』。」

19.池田信夫、小黒一正、澤昭裕、村上憲郎、小幡績『3.11後日本経済はこうなる!』

(朝日新書 2011年6月 第1刷 定価 本体700円+税別)

カリスマブロガー池田信夫氏と4人の論客が日本経済の論点に斬り込んでいます。4月の対談につき、変わっている状況もありますが、長期的視点は役立つ材料を提供しています。原発問題、電力危機、日本経済の先行きを大胆予測!未曾有の大震災の東北復興は、香港型の一国二制度を提言。

20.竹中平蔵『日本経済はこうすれば復興する』

(アスコム 2011年5月 第1版 定価 本体952円+税別)

経済リテラシーの最新読本。日本経済発展のマクロ政策は何故確立できないのか?その多くは、政党、政府、メディア、学者等を含めて日本経済についての誤った認識、さらに言えば「ウソ」が蔓延している影響が大と述べ、30の「ウソ」に反論。新しい日本復興の短期・中期・長期的処方箋を提示。

以上

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thumbnail_sasaki佐々木 昭美(ささき あきよし)

取締役会長 総合研究所所長

経営コンサルタント(経営改善、事業開発、ビジネスモデル、 人事戦略、IPO、M&A、社外取締役)

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