佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション

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2017/08/01 夏休みに、三喜人生に役立つ本20冊!!

夏休みの季節です。私の「三喜人生」(働く喜び、学ぶ喜び、遊ぶ喜び)に役立った本20冊をお届けします。

今年の夏休みは、自分の「三喜人生」について考えてみませんか!? 私は6月中旬、母校宮城県古川高校1年生男女250名に進路の講演をする機会がありました。私自身、高校卒業後50年を振り返ってみると、世界・日本の政治・経済・産業・意識の激変が個人の職業や人生に大きな影響を与えていたことを改めて実感した次第です。仕事の合間に、ちょっと時間を取り、眼を外に向け、未来に向けた“See(調査・視察& Think(仮説・検証)”をしてみませんか?

2016年後半~2017年前半に私が読んだ本の中から、小説や学術書は基本省略し、三喜人生に役立った本を選びました。皆様の未来にとって参考になれば嬉しい限りです。

熱暑の季節、お身体を大切にして、ご家族揃って楽しい夏休みをお過ごし下さい。

(ご参考までに、過去の「お薦めの本」エッセイはこちらからご覧頂けます。)

書籍画像

 

Ⅰ 遊ぶ喜び

 私は、遊ぶ喜びを2つに分類しています。

・イチローさん型 ~短時間、少ないお金で数多く楽しめる遊び
 美術、音楽、歌舞伎、映画鑑賞等

・王さん型 ~数日や何年もの期間、多くのお金が必要で多くは出来ない遊び
 家族旅行や仲間との視察旅行、学会や仕事で全国出張の旅、書斎整備、絵画・陶器収集等

詳細はこちら>>2013.6.17.エッセイ『「仕事」と「遊び」の「シーソーゲーム」試論? 「イチローさん流ヒット型」と「王さん流ホームラン型」の遊び方』

 

(1)音楽評論家 加藤 浩子『カラー版 音楽を楽しむ名画 ~フェルメールからシャガールまで』
(平凡社新書 2016年11月 本体980円+税別)

著者は、慶応大学大学院で音楽史専攻の音楽専門家。名画と音楽の秘められた関係を紐解いてくれる。見る喜びに加えて、知る喜びを刺激して美術鑑賞趣味の私には堪らない本でした。フェルメール、ルノワール、ゴッホ、ミュシャ、クレー・・・多くの画家が「音楽」を描いていた。名画と音楽は、汲めども尽きないエピソードの宝庫です。

 

(2)ジャズヴァイオリニスト 牧山 純子『ジャズとエロス ~ヴァイオリニストの音楽レシピ』
PHP新書 2016年2月 本体840円+税別)

私は今でこそ音楽鑑賞が趣味だが、奥手であり、ましてジャズへの興味を持ったのは最近です。ニューヨークでのジャズライブ鑑賞、東京での女性ベーシストエスペランサ・スポルディング来日ライブ鑑賞体験等で興味が沸いた。ヴァイオリンとジャズの魅力を語り尽くした一冊です。牧山さんお薦めのジャズナンバーの親切な紹介は、入門者に有り難い。

 

(3)アート鑑賞ナビゲーター 藤田 令伊『企画展がなくても楽しめるすごい美術館』
(KKベストセラーズヴィジュアル新書 2016年8月 本体1,000円+税別)

企画展がなくても楽しめる美術館をテーマに6つの視点で北海道から沖縄まで60館紹介。旅好きに便利な一冊。第1~一度は見たい名品のある美術館。第2~ココロとカラダが喜ぶ美術館。第3~訪れた人の心が揺さぶられる美術館。第4~建築や庭が見事な美術館。第5~鑑賞力がアップする美術館。第6~個性が際立つ美術館。私は未だ48館が未訪問だった。

 

(4)日本画家 京都造形芸術大学教授 千住 博『芸術とは何か ――千住博が答える147の質問』
(祥伝社新書 2014年3月 本体820円+税別)

2~3年前にニューヨークを連続して訪ねる機会があり、千住氏がニューヨークを舞台に芸術活動をしていることを知り興味を持った。芸術とは何か、人間とは何か-このストレートで根源的な問いに答えてくれるのが本書です。芸術と絵画、日本画と西洋画、古典と現代美術、製作と作品、美術館と展覧会、東京とNY、芸術の力。芸術は生きる知恵であり本能だという。

 

(5)温泉評論家、日本温泉地域学会会長 石川 理夫『本物の名湯ベスト100』
(2016年12月 本体840円+税別)

夏の遊びの予定は既に決まっているでしょうから、秋や冬の遊びのご参考に。最近、地域創生の仕事に関わるようになり、地域資源としての温泉をよく知らないことに気づいて読んでみました。特に、故郷宮城県大崎市の鳴子温泉郷の苦境を知り、心を痛めた背景もあった。本物の「温泉力」を評価したい“通”に贈る「水先案内書」である。

 

Ⅱ 学ぶ喜び

私の学びの範囲は広いが、マクロ政治・経済・科学・文化・歴史の最前線に好奇心が向くようだ。

 

(6)青山学院大学教授 福岡 伸一『新版 動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか』
(小学館新書 2017年6月 本体840円+税別)

12万部突破のベストセラーに大幅加筆、新章追加した新版です。「生命とは何か」という地球最大の謎を解く。汝とは「汝の食べた物」であるという言葉に衝撃を受けた。脳にかけられたバイアス~人はなぜ「錯誤」するか。ミトコンドリアで母系を辿れる等々。生命、自然、環境~そこで生起する、すべての現象の核心を解くキーワード、それが『動的平衡』。

 

(7)東京大学薬学部教授 池谷 裕二『自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80』
(講談社ブルーバックス 2016年1月 本体1,000円+税別)

「認知バイアス」と呼ばれる脳のクセを、ドリル風に80項目で解説した本です。気軽に一人でも、集団でも遊びながら出来て面白い。巻末に、錯視用語集50、認知バイアス用語集225を添付。人は自分のクセに無自覚であるという事実に無自覚でした。最大の未知は自分自身なのです。脳を知れば、自分にも他人にも優しくなります。

 

(8)人工知能研究者、脳科学コメンテーター 黒川 伊保子『女の機嫌の直し方』
(集英社インターナショナル新書 2017年4月 本体700円+税別)

「すべての男たちに贈る福音の書」というコピーに誘われ購入。なぜ女たちは思いもかけないところで不機嫌になるのか?“女の機嫌”は男にとって永遠の謎。だが、この謎は脳科学とAI研究でいとも簡単に解き明かせると述べている。AI開発で脳には性差があることがわかった。女性脳は共感のため、男性脳は問題解決のために言葉を紡ぐ。

 

(9)渡仏したライター 高崎 順子『フランスはどう少子化を克服したか』
(新潮新書 2016年10月 本体740円+税別)

先進国で少子化を克服したフランスの実態を知りたくて読んだ。パリ郊外で二児を育てる著者が現地の実情と生の声をレポート。私は、二人の娘を共稼ぎで育てた主夫であるが、ここまで徹底した政策に驚いた次第です。男を2週間で父親にする。無痛分限が普通。保育園には連絡帳も運動会もない。「母親アシスタント」。3歳からは全員、学校に行く。

 

(10)理論物理学研究者 藤沢 数希『損する結婚 儲かる離婚』
(新潮新書 2017年2月 本体740円+税別)

少子化の真因を知りたいと思い読んだ。タブーなく結婚を金融商品の取引理論で考えた場合、結婚は「所得連動型の債権」という金融商品であると著者は述べている。離婚裁判の実際。

結局、少子化は結婚という金融商品(=時代遅れの法律と社会規範)の欠陥の結果起きている。生物学的考察や世界と日本の文化的背景もよく分析し本質に迫っている。

 

Ⅲ 働く喜び

第3の職業としてBIPを創業し、今年で10年を迎えました。10周年を記念して、BIP総合研究所を設立し、先般『BIP総合研究所ジャーナル』誌を創刊しました。私は統合知性(BI)で未来を切り開く時代という巻頭文を執筆しています。是非、こちらからご覧ください。

 

(11)業務プロセス/オフィスコミュニケーション改善士 沢渡 あまね『チームの生産性をあげる。――業務改善士が教える68の具体策』
(ダイヤモンド社 2017年7月 本体1,600円+税別)

BIP総合研究所コンサルタントでもある沢渡氏の新書です。『BIP総合研究所ジャーナル』で沢渡氏の単独インタビューを掲載しています。(詳細はこちら)『職場の問題地図』『仕事の問題地図』『働く人改革』と今や「働き方改革」のベストセラー書を連発しています。本書では、生産性向上の4つのフェイズ(①現状把握②検討③実践④浸透)と8つのステップ(業務を洗い出す・ムダに気づく・改善策を考える・標準化する・横入りをナントカする・やってみる・定着させる・振り返る)の具体案を提供しています。

 

(12)ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチセンターアシスタント・ディレクター 山崎 繭加、監修者 ハーバード・ビジネス・スクール教授 竹内 弘高『ハーバードはなぜ日本の東北で学ぶのか ――世界トップのビジネススクールが伝えたいビジネスの本質』
(ダイヤモンド社 2016年8月 本体1,600円+税別)

世界トップレベルのビジネススクールであるハーバード・ビジネス・スクール(HBS)が、MBAのポリシーとカリキュラムを統合知性(Integrative  intelligence)重視に大転換した。リーマンショックの深い反省の上に、過去のケーススタディーを中心に知識を増やすこと(Knowing)に重点をおいていたのを、実践の場を増やすこと(Doing)へと転換した。

 

(13)統計分析家、喜悦大学教授、元内閣参事官 髙橋 洋一 『これが世界と日本経済の真実だ』
(悟空出版 2016年10月 本体1,100円+税別)

メディアリテラシーの重要性を感じる昨今。メディア報道でなく、統計データから世界や日本の政治・経済の真相を語る貴重な書籍。タックスヘイブン。イギリスとEUの関係。中国のGDP統計。アベノミクスで改善した経済データ。日本国の貸借対照表の真実。マスコミが既得権に守られる真相(日刊新聞紙法、再販規制、軽減税率等)も語る。

 

(14)共同通信社経済部記者 橋本 卓典『捨てられる銀行』
(講談社現代新書 2016年5月 本体800円+税別)

地域金融機関の実態と新たな金融行政の大改革を伝える画期的著書。私もリーマンショック後に、中堅企業・中小企業の企業再生を数社支援しました。森金融庁長官の大改革は地方創生に絶対必須との思いが強い。地域金融機関が本来のリレーショナルバンクに戻って、我々コンサルタント・専門家と連携し地域企業を支援する成功事例が増加しつつある。

 

(15)経営共創基盤代表取締役CEO 冨山 和彦『AI経営で会社は蘇る』
(文藝春秋 2017年3月 本体1,500円+税別)

冨山氏は、この著書はAI人工知能、IoTモノのインターネット、ビッグデータ、あるいは第四次産業革命時代の「経営書」と述べています。デジタル革命第三期:いよいよ「リアル」で「シリアル」な自動車、機械、重電、建設、サービス業、農業、そして全産業へ。「稼ぐ」構造が根こそぎ変わる。ハードとソフトの融合。AI時代のリーダー像・働き方。

 

(16)早稲田大学ビジネススクール准教授 入山 章栄『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』
(日経BPマーケティング 2015年11月 本体1,800円+税別)

MBAの教科書は日米共に四半世紀変わっていないと書いてあり、私には「やはり」という感想です。経営学最大の学会がAOMという役に立つ新雑誌を創刊したそうです。世界の最先端の経営学から限定付きですが役立つことを著者は示しています。「知の深化」と「知の探索」の両利きの経営。優れたビジネスモデルの条件。「チャラ男」と「根回しオヤジ」。

 

(17)ラリー・ダウンズ、ポール・F・ヌーネス『ビッグバン・イノベーション~一夜にして爆発的成長から衰退に転じる超破壊的変化から生き延びよ』
(ダイヤモンド社 2016年2月 本体2,000円+税別)

二人は破壊的イノベーションの研究者である。今は、破壊的インベーションの第4フェイズだという。震源地はクラウド、モバイル、IoT。製品ライフサイクルは「キャズム」に従わない。指数関数的技術開発の分野増加。定説の経営コンサルタントモデルを破壊。VC以外からCVC、大手協業で資金調達できるようになった。大事なのは、「スピード」。

 

(18)國學院経済学部教授 秦 信行『ベンチャーコミュニティを巡って ~起業家と投資家の世界』
(星雲社 2017年3月 本体2,000円+税別)

私が1992年当時ベンチャーの前職ネットワンシステムズ()にジョインして四半世紀。もちろん、日本ベンチャー学会創立以来正会員で調査・研究・交流も長い。秦教授は、1991年ジャフコ以来というから1年先輩でほぼ同じ時代を過ごしている。インデペンデンツクラブというベンチャー支援組織のコラムの集大成。歴史と現状を知る良書。

 

(19)コンサルタント 酒井 崇男『「タレント」の時代 ~世界で勝ち続ける企業の人材戦略論』
(講談社現代新書 2015年2月 本体880円+税別)

本書の意義は、トヨタがトヨタ生産方式で儲けているのではなく、主査制度というタレントマメネジメントで設計、開発、生産技術等を進化させ儲けていることを明確にしたことにある。「創造性」と「非定型性」を組み合わせる情報設計が鍵。日本以外では既知だが、日本企業は頑なに「生産改善一本」信仰で不振を脱皮できない企業が多い。

 

(20)トヨタ自動車()相談役・技監 佐々木 眞一『現場からオフィスまで、全社で展開するトヨタの自工程完結 ~リーダーになる人の仕事の進め方』
(ダイヤモンド社 2015年11月 本体1,600円+税別)

自工程完結という生産工程的な響きのある名称を2007年よりスタッフ部門にも展開。トヨタのスタッフ部門は3万人、250の部があるそうです。現場の強みだけでは勝負できなくなった。効率のいい会社というだけではこれからは生き残っていけない。お客様はそれを求めていないと断言します。トヨタはどんなイノベーションを起こすのが問われている。

 

以上

 

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