佐々木昭美のBIエッセイ 明るく楽しくイノベーション

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2012/08/06 夏休みに「おすすめの本20冊<ツイッター風140文字コメント付き>」

日本はお盆を中心に夏休みピークを迎えます。普段仕事で忙しい皆様でもきっと本を読む時間のとれる季節の一つですね。今年も「おすすめの本20冊<ツイッター風140文字コメント付き> 」を作成しました。

仕事柄、また趣味で2012年前半に私が読んだ本の中から「おすすめの本20冊」を紹介します。小説や学術分野は省略しつつ、夏休みらしく広いテーマで選びました。各本は、「ツイッター」形式を真似て140文字以内のコメントを書きました。

読書が好きな私は、ブックガイド・新聞・雑紙書評はとても大切にして役立てています。そして、本屋で手にとってまず「はじめに」「あとがき」「目次」を見ることにしています。レストランをインターネットで探す時のお客様コメント、すなわち口コミと思って気軽にご活用頂ければ幸いです。

お身体を大切にして、ご家族揃って楽しい夏休みをお過ごし下さい。

参考資料

1.加藤節雄『大人のロンドン散歩』

(河出文庫 2012年5月 本体850円+税別)

五輪開催中のロンドン。ロンドン散歩をいつか実現したいと思って読みました。加藤氏はロンドン在住40年。在英日本人向け新聞を発行してきたフォトジャーナリスト。一般のガイドブックでは触れられていない隠れた名所、散策コース、行き付けの店など中心に歴史に富み大人の心情を揺するロンドンガイド。

2.マーガレット・サッチャー『サッチャー回顧録』(上)(下)

(日本経済新聞社 1993年11月 定価各2718円+税別)

ロンドン五輪の前の3月に、映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』が公開され感動しました。この映画は政治的映画ではなく感動の人間ドラマです。彼女の回顧録を読み返し更に感銘を受けました。 没落する英国を再生させ、冷戦に勝利した女性リーダーの激烈な歴史の真実を忘れてはいけない。

・参考エッセイ>>2012/03/26 感動!映画『マーガレット・サッチャー』と自伝『サッチャー回顧録』

3.山本七平『帝王学 「貞観政要」の読み方』

(日経ビジネス人文庫 2001年3月 定価 本体505円+税別)

夏休みに古典の名著はいかが?「この本は、平安時代から一貫して日本人の「帝王学」というよりは「リーダー学」の教科書であった。・・・本書を傍らに置くことは、常に、遠慮なく厳しく注意してくれる人を傍らに置くようなものである。」と語っている。1983年出版以来、ビジネスリーダーのベストセラー。

4.小林頼子『フェルメール -謎めいた生涯と全作品』

(角川文庫 2008年9月 定価本体 705円+税別)

Bunkamura ザ・ミュージアム「フェルメールからのラブレター展」に続き、現在開催中の国立西洋美術館「ベルリン国立美術館展」(~2012/9/17)、東京都美術館「マウリッツハイス美術館展 」(~2012/9/17) でフェルメール名画が大人気。日本のフェルメール研究第一人者小林賴子目白大学教授が全作品を解説。

・参考エッセイ>>
2012/03/05 今年必見のフェルメール展鑑賞。5つのフェルメール名画と東京で会える贅沢!
2012/06/18 大人はもとより、中学生・高校生・大学生必見!国立西洋美術館「ベルリン国立美術館展~学べるヨーロッパ美術の400年~」
2012/07/17 フェルメール<真珠の耳飾りの少女>・オランダ『マウリッツハイス美術館』と東京都美術館で再会

5.北川智子『ハーバード白熱日本史教室』

(新潮新書 2012年5月 本体680円+税別)

20代でハーバード大学日本史講師となり、それまで不人気だった日本史講座を一躍ハーバード大学学生の熱狂する講座に変革した北川智子氏。成功する職業人の向上心とリアリズムを生き生きと伝えてくれる本です。ある意味新鮮な衝撃であったが、納得できる「成功する職業人の法則」が満ちていると実感しました。

・参考エッセイ>>2012/7/23 佐々木流 BI経営進化論 第11回 成功した職業人の向上心とリアリズムを知る①北川智子『ハーバード白熱日本史教室』

6.楫西光速『豊田佐吉』

(吉川弘文館 2007年10月 新装版第三刷 定価1900円+税別)

先般、名古屋駅近くに建つトヨタテクノミュージアム『産業技術記念館』を訪ねました。明治以降の重要産業であった繊維機械産業と自動車産業の変遷を動態展示で見ることができました。そのトヨタを創った豊田佐吉翁の高い志と激動に満ちた人生に強く感銘を受けました。人物が歴史を創ることを知る。

・参考エッセイ>>2012/7/30 佐々木流 BI経営進化論 第12回 トヨタ産業技術記念館で豊田佐吉・喜一郎の精神と出会う

7.見城徹・藤田晋『人は自分が期待するほど、自分をみてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない』

(講談社 2012年4月 定価本体1300円+税別)

熱情と冷静が一体。幻冬舎見城徹社長、サーバーエージェント藤田晋社長の仕事や人生への思いが交差する。素晴らしい人生を送るためのヒント満載。第1章自分を追い込め 第2章人付き合いの基本 第3章仕事で勝つ心掛け 第4章日々の過ごし方 第5章 成長を止めない 第6章誰とも違う自分へ 

8.竹中平蔵『竹中式イノベーション仕事術 「楽には生きられない日本」で闘う12の力』

(幻冬舎 2012年5月 定価952円+税別)

とても清々しい気持ちになれ、生きる勇気が沸いてくる。竹中平蔵元大臣が本書最後で人生「塞翁が馬」と語る。人生は勝ち負けだけではないと達観するチャレンジングな人生を送ることをイノベーション仕事という。仕事や人生で重要な12の力(パワー)を平易な言葉と事例一杯で参考になりますよ。

9.石井正『東日本大震災 石巻災害医療の全記録――「最大被災地」を医療崩壊から救った医師の7カ月』

(ブルーバックス 2012年2月第1刷 本体940円+税別)

あなたも危機時のリーダーになるかもしれない!災害はいつどこで起こっても不思議ではない。宮城県石巻圏は、東日本大震災における東北最大の被災地である。極限状況の中で、石巻圏22万人の医療崩壊を救った危機時のリーダーがいた。石巻日赤病院外科医の7ケ月にわたる壮絶な全記録が公開された。

・参考エッセイ>>2012/6/11 危機時のリーダー:「最大被災地」石巻圏22万人の医療崩壊を救った外科医

10.片田敏孝『人が死なない防災』

(集英社新書 2012年3月 本体760円+税別)

文字通り目からウロコの防災実践書です。片田先生は、群馬大学大学院工学研究科社会環境デザイン工学専攻教授。津波で、釜石小中学校の生徒生存率99.8%(欠席など除く学校管理化にあった生徒は生存率100%)だったことを初めて知り、率直に驚きました。画期的「防災教育」がありました。

・参考エッセイ>>2012/05/07 防災を考える。津波後40日で再開した『松島水族館』/津波に生存率99.8%の釜石小中学校

11.斎藤彰『アメリカはカムバックする』

(ウェッジ 2011年12月 本体1800円+税)

日本の選択に大事な世界目線。アメリカ「弱体論」が多いが、私は一貫して相対的劣化はあるが超大国アメリカは絶対的には成長している最強国であることを忘れてはいけないと思ってきました。最近、一方的「アメリカ衰退論」を再点検する良書に出合いました。斎藤彰氏は元讀賣新聞アメリカ総局長。

・参考エッセイ>>2012/01/16 2012年、「複眼二刀流」で不変・変化を探る(前編 世界目線)

12.池田信夫原作『もし小泉進次郎がフリードマンの「資本主義と自由」を読んだら』

(日経BP社 2011年11月 本体1200円+税別)

2012年、日本目線で考えるテーマはこの『もしフリ』に端的に示されています。「政治には夢がある。こんな日本をつくろうよ!2015年。首相となった小泉ジュニアは国家破綻の危機にどう対処したか。」リアルでわかりやすい凄いマンガですね。日本の政治経済の未来を正面から取り上げたマンガ。

・参考エッセイ>>2012/01/23 『もしドラ』と共に『もしフリ』の時代-2012年、「複眼二刀流」で不変・変化を探る(後編 日本目線)-

13.ロバートフェルドマン・財部誠一『日本経済 起死回生のストーリー』

(PHPビジネス新書 2012年1月 本体800円+税 )

日本人は、会社と人生がマクロ政治経済に直結する体験と認識を深めつつあります。私は、ビジネスマンと共にステイツマンたれと称しています。決める政治と共に、何を決めるかが日本の将来を決めます。
二人の論客が、日本を「ダイナミックなビジネス大国」に変える戦略・政策を縦横に提言しています。

14.岩田規久男『日本銀行 デフレの番人』

(日経プレミアシリーズ 2012年6月 本体850円+税別)

“なぜ日本だけがデフレに苦しむのか?”を分析し脱却の方策を提言。「2012年2月に導入された日銀の実質的な「インフレ目標政策」の「成果」は、皮肉にも、これまでの日銀理論の異常性と政策の誤りを証明することになった。世界標準の金融政策を行えば、日本でも、デフレから脱却できるのだ。」

15.鈴木博毅『「超入門」失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ』

(ダイヤモンド社 2012年4月 定価1500円+税別)

ビジネス戦略論、組織論の今年前半のベストセラー。「日本人特有の文化論」でもある。『失敗の本質』の著者野中郁次郎一橋大学名誉教授推薦。本書は、歴史から現代の日本人が、戦略やイノベーションの意味、現場を生かす組織論やリーダーシップを新たな視点で学ぶことを目標としたと語っています。

16.(株)NTTデータ 技術開発本部ビジネスインテリジェンス推進センタ編著 『ビジネスインテリジェンス BI革命』

(NTT出版 2009年11月 本体2200円+税)

ビッグデータ分析と活用のため、単純にBIツールを買っただけで、業務変革や会社変革ができると考えるのは早計です。広義のビジネスインテリジェンスと狭義のビジネスインテリジェンスの関係を良く理解することが大切です。本書はその概要を学ぶ好著の一つだと思います。

・参考エッセイ>>2012/05/01 佐々木流 BI経営進化論 第6回 ビッグデータ時代のビジネスインテリジェンスを学ぶ好著『BI革命』

17.金児昭『新版・教わらなかった会計 カネコの道場 経営実践講座』

(日経ビジネス文庫 2012年5月 本体762円+税別)

金児昭氏は経済・金融・経営評論家、作家で信越化学工業顧問、日本CFO協会最高顧問。経理・財務とは一般に思い浮かべるのは財務会計、税務会計という制度会計。それは会計の一部に過ぎません。会計は本来、社長はじめ全役員、全幹部、全社員が担うもの。経営会計(管理会計)と言われる領域です。

・参考エッセイ>>2012/5/21 佐々木流 BI経営進化論 第8回 元気な会社に共通するのは「経営会計」重視だ!

18.井上達彦『模倣の経営学-偉大な会社はマネから生まれる』

(日経BP社 2012年3月 本体1800円+税別)

井上達彦氏は早稲田大学商学学術院教授。ベンチャー学会研究会で本書概要を学ぶ機会がありました。手本を超えるためのモデリング。模倣の4類型を糸口にした事例研究です。『Bプラン 破壊的イノベーションの戦略』を読んでいた私には、日本でのフィールドワークによる理論化の進展が嬉しかった

・参考エッセイ>>2012/04/02 佐々木流 BI経営進化論 第4回 Aプランでは失敗。BプランまたはZプランへ進んで成功!

19.清水久美子『プロの課題設定力』

(東洋経済新報社 2009年8月 本体1500円+税別)

清水氏はIBMコンサルティングサービスの企業変革コンサルティングチームリーダーや研修部門リーダーを歴任した方です。「仕事の正否は9割課題設定で決まる!」という。課題設定力を上げるにはどうすれば良いかの思考プロセスを見える化し、各手法の関連と有効な実行方法を説明しています。

・参考エッセイ>>2012/07/02 佐々木流 BI経営進化論 第10回 YWTの時期。経営分析・課題設定・実行方法は妥当でしたか?

20.ジェフリー・フェファー+ロバート・サットン『実行力不全 なぜ知識を行動に活かせないのか』

(ランダムハウス講談社 2005年12月 本体2200円+税別)

「するべきこと」はわかっているのに何故実行できないのか? 実は、この問題を4年間にわたって実証研究した名著。この本は、2000年に流通科学大学出版から発刊された『変われる会社、変われない会社―知識と行動が矛盾する経営』を編集し、2005年に復刊された隠れたベストセラーです。

・参考エッセイ>>2012/04/16 佐々木流BI経営 進化論 第5回 「するべきこと」がわかっているのに何故実行できないのか?

以上

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thumbnail_sasaki佐々木 昭美(ささき あきよし)

取締役会長 総合研究所所長

経営コンサルタント(経営改善、事業開発、ビジネスモデル、 人事戦略、IPO、M&A、社外取締役)

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